箱根は、数十万年前から火山活動を繰り返し、いまもなお大涌谷にみられるように火山の噴煙を上げており、生きた山であります。

そんな箱根山は、古くから温泉地でも知られ、国内外からの観光客の皆様に親しまれております。箱根の御水を説明するのには

同じ地下水脈という共通点から、温泉との関係が深く密接し、共に解説をしなければなりません。箱根の温泉は、硫黄の匂いがして

黄白濁色の酸性硫酸塩泉と、無色透明な塩化物泉の 2 つに分けられます。これらは地脈・岩脈等の影響も受けつつそれらの性質

になり、湧出しております。同様に水源となる御水においても、それぞれの水源が背負う山肌に雨が降り、地下に浸透し幾重もの

地層に浸透、ろ過されながら、その地脈・岩脈の成分由来の性質を取り込み独自の水質を持つようになります。早雲山・大涌谷より

北側の水源は、比較的に硬度(カルシウム・マグネシウム等)が高めな中硬水であり、それ以外は軟水の水質である傾向です。

また、どちらも大変に喉越しの良い素直な御水といえます。いずれにしても、都市部の水道のように様々な処理過程を経て水道水

となるのではなく、元々素性の良い原水を必要最小限の処理で、皆様の喉を潤すことができる御水となっていることを誇りに思って

おります。この天然資産は箱根の温泉と共に、地下水源(湧水・井戸水)はしっかりと管理し、未来へ引き継ぐ宝ものとして保存して

いきたいものです。
 

文責 :山崎 勝弘   箱根町 環境整備部 上下水道温泉課 水道専任課長 兼 水道工務係長事務取扱(水道技術管理者)

(以下、各給水スポットの水質に関するメモについても山崎氏の協力をいただく)








施設プロフィール

 ◇施設名          養生館はるのひかり

 ◇湯守            米山 雄二郎

 ◇施設ホームページ    harunohikari.com

 ◇給水対応日時      日中11時~14時(休館日は対応できません)
                       (12月~2月は対応不可)


◇寄人プロジェクト参加への想い

標高が低く日差しも強い湯本地区では、真夏には30度を超える日も多く御座います、特に芦ノ湖から降りてくる場合には、給水する場所も殆どありません。

お気軽に給水していただきたく、このプロジェクトに参加させていただきました。

◇お水の解説
 
こちらの御水は、箱根内輪山湯坂山からの沢水1箇所と、箱根外輪山白銀山からの沢水2箇所、湧水1箇所の4つの水源水をブレンドし浄水処理をして皆様の喉を潤しているそんな素性の御水です。ブレンドの割合は季節により変わります。さらさら、つるつる、ころころ、喉をとおり染み込む滋養感を味わうことが出来ると思います。硬度は軟水に分類される30㎎/ℓであり、ph7.5の弱アルカリ性です。

 
 


  施設名       雉子亭 豊栄荘

 ◇オーナー名   原 健一郎

 ◇施設ホームページ  https://www.hoeiso.jp/

 ◇給水対応日時    日中8時~18時

 (チェックアウト及びチェックイン時の混雑がある10時~11時頃及び15時前後は対応できない場合あり)

 
 

◇寄人プロジェクト参加への想い

箱根旧東海道には、旅人を迎え入れる温かさという宿場文化があります。そして箱根の火山の営みが生み出した美しい自然があります。「箱根旧街道の魅力を生かさないともったいない!」という思いから、このプロジェクトはスタートしました。旧街道を行き交う人に美味しい水を箱根の人の心を添えて提供し、箱根での時間が心に残るものになればと思います。そして結果として、その土地や自然を大切にする旅のあり方が定着し、箱根で生活を営む人も箱根を訪れる人も箱根を愛し大切にする。そうなれば素晴らしいですね。

 
◇お水の解説
 
こちらの御水は、箱根外輪山白銀山に降り注いた降雨が地中浸み込み、早川の支流、須雲川に到達する手前の地中60mの深度の井戸水を水源としております。須雲川の至近にある子の水源は、古代の火山活動により岩盤が何重も重なった岩脈の中にあります。岩の隙間から染み出る御水は、洗練されたすっきりとした味わいを感じます。硬度は軟水に分類される40㎎/ℓであり、ph7.4のアルカリ性です。
 


 

 ◇施設名         そば処 桔梗屋

 ◇オーナー名       鈴木 貫十  

 ◇施設ホームページ  hakone-kikyouya.com

 ◇給水対応日時    営業時間内になります。11:0016:00

 



◇寄人プロジェクト参加への想い

マイボトルによる給水活動で、プラごみ削減に少しでも貢献出来ればと思います。

◇お水の解説 

こちらの御水 は、箱根内輪山駒ヶ岳に降り注いだ降雨が地中に浸み込み、幾層もの地層を経由し芦ノ湖に到達する手前、地中約100mの深度の井戸水を水源としています。4箇所の深井戸水をブレンドし塩素で浄水した素性の御水です。芦ノ湖周辺より距離がある分、箱根山の山坂を登ったり降ったり揉まれて鍛えられた分、角が無い素直な味わいを感じることが出来ると思います。硬度は軟水、37㎎/ℓであり、ph7.6の弱アルカリ性です。
 

 


 

 ◇施設名          甘酒茶屋

 ◇オーナー名       十三代目 山本聡

 ◇施設ホームページ   https://www.amasake-chaya.jp/

 ◇年中無休         AM7時~PM5


寄人プロジェクト参加への想い

箱根の山は天下の険と歌われた東海道一の難所でこれまでも、これからも宿場町文化と、おもてなしの心を大切にして賛同、参加出来る事に感謝しています。


 ◇お水の解説

こちらの御水 は、箱根内輪山の駒ヶ岳に降り注いだ降雨が地中に浸み込み、何層もの地層を経由し芦ノ湖に到達する手前、地中約100mの深度の井戸水を水源としています。4箇所の深井戸水をブレンドし塩素で浄水した素性の御水です。旅人の安全を見守る箱根権現「箱根神社」の水源もブレンドされており、味わいもさることながら、霊験あらたかなホッとする感覚を歴史深い東海道のお休み処にて感じ取ることができるかと思います。硬度は軟水、37㎎/ℓであり、ph7.6の弱アルカリ性です。


 
 


   

 ◇施設名            山小屋佐藤


 ◇オーナー名      佐 藤 昭 男

 ◇施設ホームページ   な し

 ◇給水対応日時   営業中の時間内(9:00~16:00)・不定休 

◇寄人プロジェクト参加への想い

自然豊かな箱根山を東西に往来する旧東海道を通して歴史と自然を体感し、そこで営む人々と触合い旅を楽しんで欲しいと思います。

  ◇お水の解説
 
こちらの御水 は、箱根内輪山の駒ヶ岳に降り注いだ降雨が地中に浸み込み、何層もの地層を経由し芦ノ湖に到達する手前、地中約100mの深度の井戸水を水源としています。4箇所の深井戸水をブレンドし塩素で浄水した素性の御水です。少し歩くと眼下に芦ノ湖の眺望を得て、涼やかな沁みとおるきめの細かい御水ですで注出した珈琲は、秀逸の味わいです。雑味が無い素直な御水、豆、技術の揃い踏みが故の一杯。ぜひ御水も一杯ゴクリ。比べて原水の素性を感じ取って下さい。硬度は軟水、37㎎/ℓであり、ph7.6の弱アルカリ性です。
 
 


 

 ◇施設名           傳兵衛蕎麦

 ◇オーナー名、お写真   大石 健雄

 ◇施設ホームページ    http://www.denbeisoba.com/

 ◇給水対応日時       11時~16時の営業時間内

 但しお昼時や土日祝日等、お店の混雑時には対応出来かねますので、その際は御理解頂けるよう
 お願い致します。  


◇寄人プロジェクト参加への想い

旧街道沿いの宿場町、古来から続く箱根はそんな場所でした。今は現代的に少しずつ変わってきてはいますが旧街道は今も変わらず残っています。その道を行き交う旅の方に何か出来ないのか、と言うなかで今回の取り組みに賛同し参加させて頂きました。昔のように行き倒れ…と言う方は中々おりませんが、何かお困りごと、道案内、様々なおもてなしを『箱根のおいしいお水』を提供する事を通じて提供出来たらいいなと思っています。そう言う思いこそが、宿場町として発展した箱根の本来の姿のではないでしょうか。

◇お水の解説
 
こちらの御水 は、箱根外輪山大観山、内輪山孫助山に降り注いだ降雨が地中に浸み込み、何層もの地層を経由し芦ノ湖に到達する手前、地中約60mの深度の井戸水を水源としています。この井戸水を塩素で浄水し箱根町箱根の南西地区に配水されているこの御水は、古くは箱根関所から三島に向かう宿場の方々も飲まれてきたものです。行きかう旅人の力水として、関所越えの緊張緩和の癒し水として人々の体に沁みとおってきた御水です。硬度は軟水、46㎎/ℓであり、ph7.9の弱アルカリ性です。
 




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